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古本のんき


営業時間:12:00-20:00

定休日:火曜日

※当面の間、水曜日もお休みします

住所:武蔵野市吉祥寺南町2-4-6

SNS: https://twitter.com/furuhonnonki?s=20

HP: https://www.nonki-books.com

映画館やシアター、ライブハウスなどが点在するイーストサイドエリア。「古本のんき」は2021年3月、吉祥寺南町の弁天通り沿いにオープンした古本屋さんです。

店の外に置かれた棚の本を眺めつつ木の扉をくぐると、まず目に入るのは日本や海外の絵本に漫画。その奥には文庫や文芸などさまざまなジャンルの本が並んでいます。
 

店主の西村美香さんは福岡出身。写真の仕事をしたいと東京に上京し、撮影を手がけてきたといいます。吉祥寺との最初の出会いもその時でした。

「まったく土地勘がなかったけれど、新宿や渋谷に近ければ撮影の仕事もあるだろうと思って住む場所を探しました。その時たまたま見たテレビ番組「出没!アド街ック天国」が吉祥寺特集だったんです。第1位が井の頭公園で、(漫画家の)楳図先生が出てきたりして、『この街とってもいい!』って思いました。小学生の頃は埼玉の所沢に住んでいて、校歌の歌詞に『武蔵野』という言葉が入っていたので、その頃住んでいた好きな街と繋がっているような感じもしました」

近くの街に住み始め、暮らす中で吉祥寺周辺が好きになっていったという西村さん。「当時は今よりもっと個人商店が多くて、自分が好きな古本屋に本屋、映画館、小さな雑貨店、アジアっぽいお店などがそろっていました。いろいろなお店があるのに10分も歩けば森のような緑あふれる公園もあって、そうした街の雰囲気が気に入っていました」

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そんな西村さんがこのエリアに古本屋という自分の店を構えることになったのにはどんなきっかけがあったのでしょう。

「いろいろとしたいことがあって、その時々に自分がやりたいことをしてきました。実家に一度帰って30歳で東京に戻ってくる時に、改めて仕事について思いを巡らす中で『これから仕事をするのだったら、とにかく好きなことをしよう。それならば自分が好きでよく行く本屋さんか映画館かな』と考えました。たまたま勤めることになった新刊書店で働き始めてみると、これまでの仕事とはまた全然違う楽しさを感じて、この先ずっと働くのならば、“本の仕事”をしたいなと思いました」

 

普段馴染みのある街、働いていた経験のある井の頭線や中央線沿線で物件を探し始めた西村さん。「吉祥寺は家賃が高いですし、さまざまなジャンルの古本屋さんがすでにあることもあって、候補には入れていたけれど、ないかな……と思っていました。本を売ってもらうことを考えると、買いたいような本を読んでいる層が住んでいる場所の方がいいと思っていて、その点では吉祥寺や荻窪周辺は漫画家や編集者も多く住んでいて、ほかのエリアよりも本を読んでいる人が多いイメージがあったので、立地としては良いと感じていました」

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一度は「ないかも」と思った吉祥寺。それが巡り巡って、イーストサイドエリアの物件への出会いへとつながっていきます。ポイントは、”散歩の途中でお店を発見する喜び“と西村さんは続けます。

 

「歩いていて『こんなところにこんな道があったんだ』と思いながら、ちょっとその路地に入ってみたり、その通りでなんだか面白そうなお店を発見した時って、とてもうれしい気持ちになるんです。この物件を最初に見つけたのも、吉祥寺から家に帰る道すがら、せっかくなら通ったことのない道を歩いてみようと思って歩いてみたのがきっかけでした。

ある日、いつもは閉まっているシャッターが開いていたのでお店の中をのぞいてみると、木目調の内装も良くて。こういう道を歩いていて、こんな雰囲気のお店に出会ったら楽しいだろうな、自分の好みとしてもここにお店があって欲しいな、という気持ちで最終的に決めました。吉祥寺にしては少し価格も安いと思いました」

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オープンから2年。平日は毎日通りかかって見ていってくれるようなご近所さん、土日は吉祥寺に遊びに来る若い人たちも立ち寄ってくれるそうです。「私自身も小さなお店に入る時は『よしっ』って心構えをして入ります。でもいざ入って何も手に取るものがなかった時は気まずい思いをするので、このお店はなるべくジャンルを絞らないようにと考えて本を並べています。いろいろ幅広くあれば、ふらっと入っても何かしらその人にとって目に留まるようなものがあるのではないかと思っています」と西村さん。

 

「『夢がかなって素敵ですね』と言われることもありますが、そこまでキラキラしたような気持ちというよりは、どうやったらもっと売れるんだろうと必死に考える毎日です。最初は吉祥寺シアターも近くにあるので、演劇の本がたくさん売れたらどうしようと思ったりもしました(笑)。でも何か興味があってこのエリアに来た人が、そんなふうにこの店やほかの施設をまわって楽しんでくれるようになったらうれしいです」

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