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We Know Kichijoji East Side Bandana
人のつながりを活かしたデザインの力で地域の今を伝える

吉祥寺のカジュアルファッションブランド「UNRESS」と、吉祥寺No.1の地域情報メディア「吉祥寺ファンページ」とのコラボレーションによって誕生し、大人気となった「We Love Kichijoji Bandana(以下、吉祥寺バンダナ)」。その第二弾として、ご当地かるたプロデューサー徳永健氏が手掛けた「吉祥寺かるた 行くぜ!イースト(以下、イーストかるた)」とのコラボレーションによる「We Know Kichijoji East Side Bandana(以下、イーストバンダナ)」が2022年4月に誕生しました。
バンダナを企画した矢嶋さんとSnさんのお二人に、バンダナのデザインや街に対する想いを伺いました。

 

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「吉祥寺かるた 行くぜ!イースト」とコラボして完成した「We Know Kichijoji East Side Bandana」

−イーストバンダナ製作のきっかけを教えてください。

 

UNRESSというブランドで活動しているファッションデザイナーの矢嶋と申します。バンダナの企画販売を手掛けています。グラフィックデザイナーのSnと申します。今回のバンダナのデザインを担当しました。僕らは地元吉祥寺の出身で、小学校の同級生でした。以前からウェアの企画などで協業しているパートナーです。

まずイーストバンダナの話に入る前に、第一弾の吉祥寺バンダナを製作した経緯からお話したいと思います。

 

2020年以降コロナ禍でなじみの店が苦労している姿を見ていて、地元出身のデザイナーとして何か地域に貢献したいと考えていました。いろいろと考えた中で、地元の店舗を応援する気持ちを込めて、吉祥寺の地図をモチーフとしたバンダナをデザインすることを思いつきました。そして2021年に吉祥寺バンダナを製作・販売することができたのですが、そのお披露目として即売をやったPARCO吉祥寺店でのイベントに吉祥寺かるたの生みの親である徳永さんも参加したのが出会いのきっかけでした。

 

その後、キラリナ京王吉祥寺店で吉祥寺バンダナの展示販売をすることになり、より充実したものにしたいと考えて徳永さんに声をかけました。このイベントをきっかけに地域に根差したデザイナー同士で意気投合したのですが、ちょうどその頃徳永さんはイーストかるたのプロデュースをしていたことから、イーストバンダナを作ろうという話に発展していきました。

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キラリナ京王吉祥寺店での展示販売の風景

−イーストバンダナのこだわりポイントはどのようなところですか。

 

第一弾の吉祥寺バンダナに描いたエリアは吉祥寺全体でしたが、結果的にイーストサイドの情報が少ないものとなっていました。イーストサイドは地元民からしてもマニアックで、私たちの業界のファッション関係でもわりとカルチャー色の強いお店が多いというイメージでした。第二弾では、エリアのそういう雰囲気と共に、歴史的なことを盛り込んだデザインにしたいと当初から考えていました。

 

イーストかるたに描かれた札を見てみると、地元民の僕らでも知らない街の風景が切り取られていたことがとても面白く、なんとか46枚の札の要素をすべて表現したいと思いました。ただ、このバンダナで描いた世界は、お店とか施設とか一つひとつの要素は地図として正確にしつつも、個々の要素はあえて忠実に再現せずに、グラフィックにこだわった自由な発想で空想都市を描いています。

 

イーストかるたにはこのエリアの人の営みが表現されているので、吉祥寺バンダナと比べると人物の描きこみがかなり多いのが特徴の一つです。また、吉祥寺バンダナは明るい色を基調としましたが、今回はよりアート性を高めるためにブラックとネイビーをあえて選びました。イーストかるたの(い)の札は「イーストサイド わかりやすく言うと 裏吉祥寺」ですが、まさにこの札のように吉祥寺バンダナとの対比を表現できたと思っています。

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カルチャー色の強いイーストサイドの一角

−−今回のバンダナ企画を通じて“イーストサイド”や“街を題材にしたデザイン”に対して思うことはありますか。

普通に暮らしていると、街の変化にはなかなか気づかないものです。このバンダナを制作するにあたって僕ら自身が改めて街を歩き回ったところ、子供の頃に感じた怖い印象はなく、若い人が並ぶ店やこだわりの店がけっこう増え、楽しくもホッとするエリアになってきたと実感しました。

 

今回のデザインの目標はエリアの外の方に街の良さを伝えることで、私たちがもったエリアのイメージを多くの方に届けられるように、楽しい雰囲気を表現しました。例えば、かるたの(し)の札では「自由の女神は どこに消えた?」が“自由の女神が歩いている表現”となっていますが、バンダナでは“自由の女神像がトラックで運ばれている表現”としています。また、気軽に行ける街だというイメージを、かるたの募集の時から使われていた猫のキャラクターにスケボーを持たせることで表現しました。あるあるネタを地元の人たちで楽しむだけでなく、外にいる方にもこのエリアの魅力が伝わればいいなと思っています。

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​トラックで運ばれる自由の女神像

​スケートボードを持った猫のキャラクター

僕らは、“なくても生きていけるけど、それでも欲しくなるデザイン”を目指しています。またデザインは歴史や時間を切り取ることも大切だと考えているので、そういう意味でもコロナ禍の街を切り取った最初の吉祥寺バンダナに対する街の反応を見聞きして、良いデザインができたと自信につながっていました。

吉祥寺で暮らしている自分たちだからこそ表現できるものがあると思っています。街の人々の想いが詰まったイーストかるたとのコラボレーションによって生まれたイーストバンダナは、人のつながりによって2022年における“地域の今”を切り取ったデザインであると言えます。その意味において、エリアを4次元的に楽しめるツールになったと思っていて、もしかしたら何十年後により意味を持つかもしれません。

僕らとしても、今回のデザインが吉祥寺の人のつながりや、よりエリアのディープな部分の発信につながればと思っています。そして、これからも地域とつながるデザインの可能性を模索し続けたいと思います。

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「We Know Kichijoji East Side Bandana」を持つ街の人

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PLOFILE:(左から)

吉祥寺出身のファッションデザイナー 矢嶋 勇亮 さん

吉祥寺出身のグラフィックデザイナー Sn さん

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